鉄道事業部 車両製作所 新車工場

 

形式

国鉄 マヤ34
(その2)

製造

神戸重工本社新工場

今回、マヤ34の製作で一番頭を悩ませたのが、ブレーキ関連の床下配管です。

もちろん、実車の通りなんて大それたことは考えていませんが、大きく括ってつじつまだけは合う様にしたいので、色々調べました。

結局、電車にも連結できる客車と言う事で、軽量客車の配管を基本とし、電車用のブレーキ管、元空気ダメ管を追加する考え方をとりました。

と、言う訳で直通管、ブレーキ管、元空気ダメ管はご覧の通り、3列に並べてしまいました。

これは、三台車のマヤ34では電車の様に床板外側の配管配置は、私だったらやらないだろうな〜位の気持ちで設定していますので、実車がどうなっているのかはもちろん知りません。

台車廻りの横バリはセンターピン台座を逃げる為、ちょっと広めの10mm幅にしてあります。 t:0.5mmの真鍮板を切り出して作ってあります。
外側はもう少し浮かせて梁の傾きをもう少し抑える事にします。

配管が梁の下をくぐって行く所が何となく嬉しくなってしまう部分です。

配管配置を考えている時間が長く、マヤ34の今週分の工作はこれだけでした。 でも、配管で悩んでいる時間は私にとっては大変楽しい時間となのです。




(100606)

三本並列の配管を奇麗に揃った表現をするには治具の助けが必要です。

0.4mmの真鍮板の在庫をゴソゴソ探していたら、新品が見つかりました。
この真鍮板、10年以上前に「れーるぎゃらりーろっこう」さんで購入したものです。

このストライプの包装紙、懐かしいです。 いまもこの包装紙使っているのでしょうか?
ベースの真鍮板に1x3mmの真鍮帯板をハンダ付けし、配管の曲げ治具を作ります。

キッチリΦ0.4mmの真鍮線がはまり込む治具を作る為に、真鍮帯板の間に真鍮線をさらに治具として帯板をハンダ付けする事がミソです。
曲げ治具が完成しました。
使い方ですが、まず90°に曲げた真鍮線を治具にはめてZ字型に曲げます。
内側の配管を曲げる時はご覧の通り穴に配管を通して、使用します。

さらにその内側はもう一つの穴を使います。
そんな風に工作した配管を仮付けしました。 真ん中の配管がちょっと外側に向かう寸法が足りなかったみたいです。

治具はキッチリ寸法を出せる形状にするまでが勝負ですので、治具の寸法調整に入ります。
車体の端末に補強として3mm角材が接着されていたのですが、車端床下の表現が全て3mm引っ込んでしまうので、補強の仕方を変える事に変更する事にして床板を1x,3mmの真鍮平角材で延長しました。

その上に1mm厚の真鍮板を2枚重ねにしてカプラー台座と1x2mmの真鍮平角材を同じく2枚重ねにして銅受けとジャンパ栓受けの台座としてハンダ付けしました。
配管取り付けのΦ0.5mm穴を0.6mmピッチで3個あけなくてはなりません。

この位だと慎重に穴あけすれば何とかなりそうですが、真ん中の穴がち床板を継いだつなぎ目から0.2mmの位置となるので、穴あけはちょっと難しそうです。

この穴が3本並んだ配管のピッチを決める事になるので、治具を作って正確なピッチで穴あけ出来る様にしました。

1x3mmの平角板に穴を3つあけ、両端の穴にΦ0.4mmの真鍮線を取り付けた治具を作りました。
あらかじめ床板には3つの穴のうち両端末の部分だけ穴をあけておき、治具をセットして真ん中の穴にドリルを挿しこみ穴あけを行います。
ピンバイスでゆっくり穴をあけています。
ほぼ等ピッチで穴あけができました。
ちょっと話は変わりますが、エアータンク座は配管の通り道となるので、真ん中をカットする必要がありますので、台座に合わせて、1x1の角線をハンダ付けして準備しておきます。
エコーモデルのエアータンク座(大)をカットして、上記の角線に合わせてハンダ付けしました。
3本の配管を治具により曲げて、さらに等間隔になる様に別の治具をかまし、配管の様子を見てみました。

ある程度見られる程度の物にはなりそうなので、主旨はOKです。 しかし配管のレイアウトを間違っているので、もう一度図面の引き直しです。 それぞれの治具は正しい配管が出来た時にご披露しますね。

配管の間違いは一番上の配管が車端側に来ている事です。 一番下の配管が車端側に来るのが正解ですね。



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今回マヤ34では新型客車の床下表現に悩む事が多かったですが、夏休みの北海道旅行で小樽総合博物館に保存されているスユニ50の床下を見る事ができ、随分様子がわかってきました。

まず、直通管とブレーキ管はやはり平行に配置されており、車体幅方向には直角に曲がって、反対側に移動しています。

この画像ではエアータンク端末の上側に2本の平行な配管が直角に曲がっている事が確認できます。
もう一つ大きかった情報は横梁の高さです。 実測では150mmなのでほぼ2mmの高さです。また、配管は横梁に穴をあけて通しています。

ちなみにキーストンプレートの幅は25mm、私のモデルは1mmなので超オーバースケールですが、雰囲気は出せているので、ここは気にしない事にします。



(2010年 8月20日 小樽総合博物館にて撮影)
さて、私のマヤ34の横梁高さは1mmなので、もう1mm高さを稼がなくてはなりません。

1x1mmの真鍮角線に配管部分の逃げ形状を作った上でハンダ付けする事にします。

せっかく取り付けたエアタンク台座ですが、一旦外しました。
配管逃げの形状がお分かりになるでしょうか?

割ピンで配管位置を出すのはそのままの設定としましたので、割ピン部はもう少し大きめに逃げ形状を作っています。
配管を入れた状態です。 後付けなので長穴になっている事が残念ですが、これは次回作でちゃんと丸穴で逃げる様、宿題としておきたいと思います。
割ピン部分も大げさな逃げを作らずに済みました。
横梁と床下機器の取り付け台座の高さが2mmとなったので、今までより彫りの深い感じとなりました。




(100822)

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